診察で出てくる言葉を、先に知っておく
分からない言葉が出た瞬間に、そのあとの説明が耳に入らなくなります。
診察中に知らない言葉が出ると、そこで思考が止まります。
「それは何ですか」と聞ければいいのですが、先生の説明は続いていて、聞き返すタイミングを逃す。そして気づくと、そのあとの話が入っていません。
先に知っておくだけで、これがかなり減ります。
検査の名前
- 血液検査(CBC・血球計算):赤血球、白血球、血小板の数。貧血や炎症の手がかり
- 血液検査(生化学):肝臓や腎臓などの働きを示す項目。項目数で金額が変わります
- 尿検査:腎臓や膀胱の状態。朝いちばんの尿を求められることが多い
- 便検査:寄生虫や細菌
- レントゲン:骨、胸、お腹の全体像
- エコー(超音波):内臓の中の様子。レントゲンとは見えるものが違います
- 細胞診:しこりなどに細い針を刺して、細胞を取って顕微鏡で見る
「レントゲンとエコーの両方」と言われて、二重に取られている気がしたことがありました。実際は見ているものが違います。骨や全体の形はレントゲン、臓器の中身はエコーです。
説明でよく出る言い回し
- 「経過を見ましょう」:いま判断できないので、時間を置いて変化を見る、という意味です。「放っておいていい」ではありません
- 「疑い」:確定ではない段階。ここを確定と取り違えると、あとで話が食い違います
- 「対症療法」:原因ではなく、出ている症状をやわらげる治療
- 「基準値内」:範囲に収まっている。ただしその子にとっての普通とは別の話です
- 「年齢的なもの」:加齢に伴う変化として説明できる、という意味。手当てできるものが混じっていないかは、聞いていい
聞き返していい
これがいちばん伝えたいところです。
分からなかったら、その場で聞いてください。
「すみません、いまの言葉をもう一度お願いできますか」
「それは、どういうものですか」
「確定ということですか、可能性があるということですか」
最後のものは、必ず聞く価値があります。疑いと確定を取り違えると、その後の判断が全部ずれます。
聞けなかったときは、書いておく
その場で聞けなかったら、聞き取れた音のままメモしてください。
カタカナで、聞こえたとおりに。あとで調べれば、たいてい何のことか分かります。分からなければ、次の診察で聞けばいい。
書いていないと、次も同じところで詰まります。
「様子を見る」の中身を、確かめる
いちばん曖昧になりやすいのがここです。
「様子を見ましょう」と言われたら、続けてこう聞いてください。
- 何日くらい見ればいいですか
- どうなったら、すぐ来たほうがいいですか
- 逆に、どうなったら大丈夫と考えていいですか
この3つが決まると、家に帰ってからの不安がまったく違います。そして条件が決まっていれば、迷ったときに判断できます。
検査結果の紙は、その場でざっと見る
数値の意味が分からなくても、「上がっている・下がっている」の矢印は見えます。
矢印がついている項目があったら、「これはどう見ればいいですか」と聞いてください。その場で聞くほうが、家で検索するよりずっと正確です。
そして紙はもらって、写真を撮る。来年の結果と並べるためです。
分からないと言える先生を、選ぶ
最後に、少し別の話を。
「ここから先は専門の先生のほうがいい」と言える先生は、経験上いちばん信用できました。
すべてを一人で抱えようとしない。分からないことを分からないと言う。この姿勢があるかどうかは、飼い主にも分かります。
そして、それは説明の分かりやすさとして表れます。
ⓘ 一般的な情報の提供であり、診断や治療の助言ではありません。気になる症状があるときは、記録を持ってかかりつけの獣医師にご相談ください。
Wandary は通院の記録に診断や処置をメモできます。聞き取れた言葉をそのまま残しておけば、あとで調べ直すことも、次の診察で聞き直すこともできます。