健康診断は、何歳から、何を受けるか
元気なうちに受ける意味は、病気を見つけることより、その子の普通を知ることにあります。
「元気なのに、健康診断は要りますか」と聞かれることがあります。
要ります。ただし、理由はたぶん思っているのと少し違います。
病気を見つけるためだけではない
もちろん早期発見の意味はあります。でも、もっと確実に効くのは別の効果です。
その子にとっての「普通」が分かること。
血液検査の結果表には、正常範囲が書かれています。ただ、この範囲はかなり広く取られています。犬種も年齢も体格も違う全部をまとめた範囲だからです。
だから、範囲の中で動いていても、その子にとっては大きな変化ということがあります。
元気なときの数値を持っていないと、この読み方ができません。
何歳から受けるか
一般的に言われているのはこのあたりです。
- 1〜6歳ごろ:年1回
- 7歳ごろから:年2回を勧められることが増える
- 持病がある子:先生の指示に従う
7歳という区切りに医学的な魔法はありません。ただ、大型犬は5〜6歳、小型犬は7〜8歳あたりから変化の速さが上がるので、目印としては使えます。
そして、若いうちに一度受けておくことに、いちばん価値があります。5歳のときの数値が、10歳のときに効きます。
何を受けるか
内容は病院で決まりますが、だいたいこういう組み合わせです。
- 身体検査(触診、聴診、体重、目・耳・口の確認)
- 血液検査(項目数で金額が変わります)
- 尿検査
- 便検査
- レントゲン
- エコー
尿検査と便検査は、当日の朝のものが要ります。予約のときに「持っていくものはありますか」と聞いておいてください。忘れると、そこだけ次回になります。
毎年、同じ時期に受ける
これが地味に効きます。
季節が違うと、比較しにくくなる項目があります。そして、毎年同じ時期に受けていれば、去年の結果とそのまま並べられます。
春の予防のシーズンに合わせると、通院が1回にまとまって楽です。狂犬病、フィラリア検査、健康診断を同じ日に、と組める病院もあります。
シニアで年2回なら、春と秋。覚えやすい形にしておくと続きます。
結果は、もらって残す
結果表は、もらえるなら必ずもらってください。そして写真を撮ってください。
紙は失くします。うちは何度も失くしました。
そして数年ぶん並べたとき、はじめて意味が出ます。
- 3年前は12、去年は15、今年は19
- 範囲の中だけれど、上がり続けている
この読み方は、並べたときにしかできません。
家での記録と、セットで効く
健康診断は、1年に1回か2回の点です。そのあいだの364日は、飼い主しか見ていません。
- 体重の推移
- 食欲の変化
- 飲水量
- 排泄の回数
- 気になったこと
点と点のあいだを埋めるのが、家の記録です。
「検査の数値は範囲内ですが、この半年で体重が300グラム減って、水を飲む量が増えています」。この一言が言えるかどうかで、診察が変わります。
受けた年は、それ自体が記録になる
最後に、実務的な話を。
いつ、何を受けたかを残しておいてください。
「去年はエコーまでやったから、今年は血液だけでいいか」「3年前にやったきりだから、そろそろ」。こういう判断は、履歴がないとできません。
そして次に病院を変えるときに、そのまま引き継げます。
ⓘ 一般的な情報の提供であり、診断や治療の助言ではありません。気になる症状があるときは、記録を持ってかかりつけの獣医師にご相談ください。
Wandary は通院の記録と体重の推移を1頭ぶんまとめて持ちます。毎年同じ時期の記録が並ぶので、去年と比べた話が診察室でできます。