寝る場所と時間が変わったとき
「よく寝ている」は安心の材料に見えますが、いちばん静かに進む変化でもあります。
犬はよく寝ます。成犬でも1日12時間以上、シニアならもっと。だから「寝ている」こと自体は、何の心配材料でもありません。
見るべきなのは、寝方が変わったかどうかです。
場所が変わるのは、理由があることが多い
うちで印象に残っているのは、いつものソファに来なくなったことでした。
床で寝るようになった。最初は「涼しいからかな」と思っていましたが、実際は飛び乗るのが痛かったのです。関節の問題でした。
場所の変化には、こういう理由が隠れていることがあります。
- ジャンプしなくなった(痛み)
- 暗くて静かな場所を選ぶようになった(不調、音や光への過敏)
- 人のそばから離れなくなった(不安)
- 逆に、離れたところで寝るようになった(触られたくない)
- 硬い床を選ぶ(暑い、または体を冷やしたい)
どれも「寝ている」という点では同じに見えます。
姿勢も見ておく
これは意識しないと見ません。
- 丸まって寝るのか、伸びて寝るのか
- 横になれず、伏せや座ったままでいる
- いつも同じ側を下にしている
- 頭を上げたまま寝ている
横になりたがらない、座ったまま眠ろうとするのは、呼吸が苦しいときに見られる姿勢とされています。これが続くなら、待たないほうがいいものです。
時間の変化は、記録がないと分からない
「最近よく寝ている気がする」は、ほぼ確実に感覚です。去年の同じ時期にどうだったかを、誰も覚えていません。
そして犬の睡眠時間は、季節でも変わります。冬はよく寝ますし、夏バテでも寝ます。
だから、単独では判断できません。一緒に見るのはこのあたりです。
- 食欲は変わっていないか
- 散歩に行きたがるか
- 呼んだときの反応
- 遊びに誘ったときの反応
「寝ている + 食べない」「寝ている + 散歩を嫌がる」は、組み合わせとして意味を持ちます。
夜、眠らなくなったとき
シニアで増えるのが、昼夜が逆になる変化です。
- 夜中に起きて歩き回る
- 意味もなく鳴く
- 同じところをぐるぐる回る
- 壁や家具の隙間に入り込んで出られなくなる
これは「わがまま」ではありません。年齢に伴う変化として知られているものがあり、早めに相談すると対応の幅があります。
そして何より、家族が眠れなくなります。ひとりで抱えないでください。「夜中に何回起きたか」を数日ぶん記録して持っていくと、相談がぐっと具体的になります。
一行でいい
睡眠は、数字にしにくい情報です。だから一行でいい。
「今日はずっと寝ていた」「ソファに来なくなった」「夜中に2回起きた」
これが2週間ぶん並ぶと、感覚が経過に変わります。そして診察室で「いつからですか」に答えられます。
ⓘ 一般的な情報の提供であり、診断や治療の助言ではありません。気になる症状があるときは、記録を持ってかかりつけの獣医師にご相談ください。
Wandary はひとこと日記に「今日はずっと寝ていた」「いつもの場所で寝ない」と残せます。1行が数週間並ぶと、それは変化の記録になります。