咳のような音には、いくつか種類があります
咳なのか、逆くしゃみなのか、吐こうとしているのか。飼い主が区別する必要はありませんが、撮っておく価値はあります。
「咳をしているんです」と伝えて、飼い主が口で真似する。動物病院では、わりとよくある光景です。
そして、その真似はたいていうまくいきません。音を言葉に置き換える時点で、情報のほとんどが落ちているからです。
「咳のようなもの」は、ひとつではない
飼い主が「咳」と呼んでいる音には、いくつか違うものが混ざっています。
- 咳:カッ、ケホケホ。喉や胸から出る
- 逆くしゃみ:鼻から勢いよく吸い込む、ブーブー・ズーズーという音。発作的に数十秒続く
- えずき:吐く前の動作。お腹が波打つ
- ガーガー:喉に何かが詰まったような音
どれなのかを区別するのは、飼い主の仕事ではありません。先生の仕事です。
飼い主がやるべきなのは、区別できる材料を持っていくことです。
だから、撮る
10秒でいいので、音ごと撮ってください。
- 胸とお腹の動きが写るように。どこを使っているかが見えます
- 音を録る。マイクを塞がないように
- 始まりから撮れなくていい。途中からでも十分です
スマホをすぐ出せる場所に置いておくと、次に起きたときに間に合います。起きているときに撮るしかないので、備えが要ります。
撮れなかったときに、伝えること
いつも撮れるとは限りません。そのときは、これだけ答えられるようにしておいてください。
- いつ出るか:朝、夜、興奮したとき、水を飲んだあと、散歩のあと、寝ているとき
- どのくらい続くか:1回だけか、続けて何度もか
- 何か出るか:何も出ない、泡のようなもの、食べたもの
- そのあとどうしているか:けろっとしている、ぐったりする
- いつからか:昨日からか、1か月前からか
「いつから」と「いつ出るか」は、記録がないと答えられません。
待たないほうがいい組み合わせ
素人判断はしませんが、時間で結果が変わりうるものは知っておく価値があります。
- 舌や歯ぐきが白い・青紫っぽい
- 呼吸が苦しそうで、横になれない(座り続ける、首を伸ばす)
- 何かを口にした直後から始まった
- 咳が続いて、食べない・元気がない
このあたりが重なるときは、朝まで待つ判断をしないでください。
逆くしゃみは、多くの場合そのうち止まる
ブーブーと激しく吸い込む発作は、はじめて見るとかなり驚きます。うちも1匹目のとき、夜中に病院へ電話しました。
多くは数十秒で自然に収まります。喉を軽くさすったり、鼻先を覆って一瞬だけ口呼吸させると止まることがある、とも言われます。
ただ、頻度が増えている、時間が長くなっているなら、それは変化です。「いつもの発作」で片付けず、回数を残しておいてください。
回数が、いちばん効く情報
音の種類より、じつは頻度の推移のほうが診察で効くことがあります。
週に1回だったものが、毎日になっている。この変化は、記録がなければ絶対に分かりません。「最近増えた気がする」と「先月は3回、今月は18回」では、伝わるものがまったく違います。
気づいた日に1タップ残す。それだけで、翌月には傾向になります。
ⓘ 一般的な情報の提供であり、診断や治療の助言ではありません。気になる症状があるときは、記録を持ってかかりつけの獣医師にご相談ください。
Wandary は動画を記録に添えられます。音も一緒に残るので、診察室では再生するだけ。「こんな感じの音です」を自分で真似する必要がありません。