毛づやと皮膚は、写真でしか比べられない
ゆっくり進む変化は、毎日見ている人ほど気づけません。記憶は現状に上書きされるからです。
久しぶりに会った人に「毛、ふさふさになったね」と言われて、はじめて気づくことがあります。
逆もあります。薄くなっていることに、家族だけが気づかない。
これは注意力の問題ではありません。毎日少しずつ変わるものは、記憶が現状に上書きされていくからです。
だから、写真しかありません
比べるには、過去の状態が固定されている必要があります。記憶は固定されません。写真は固定されます。
撮るときのコツは3つです。
- 同じ場所。窓際の自然光がいちばん安定します。夜の照明は色が変わります
- 同じ距離と角度。前回の写真を見ながら合わせるのが確実です
- 加工しない。明るくしたくなりますが、色こそが情報です
見る場所は、だいたい決まっている
全身を撮る必要はありません。変化が出やすい場所を決めておくと続きます。
- お腹(毛が薄いので皮膚の色が見える)
- 背中から腰
- 脇の下、足のつけ根(蒸れやすい)
- 耳の内側
- 指のあいだ、肉球のまわり
うちはお腹と耳の内側を月1枚、と決めています。毛に隠れないので変化が分かりやすい。
「かゆい」は、記録すると形が見える
皮膚のことで診察に行くと、必ず聞かれるのがここです。
- いつから
- どこを(耳、足、お腹、しっぽの付け根、顔)
- どのくらいの頻度で
- いつ(食後、散歩の後、夜、一日中)
- 季節性があるか
この5つは、記録がないと答えられません。とくに「季節性があるか」は、去年の記録がないと絶対に分かりません。
掻くのを止めるより、記録するほうが先
見ているとつらいので止めたくなりますが、止めても原因は変わりません。
それより、いつ、どこを、どのくらい掻いているかを残すほうが役に立ちます。「夜だけ」「散歩のあとだけ」「足だけ」。このパターンが、絞り込みの材料になります。
動画も有効です。掻き方や舐め方は、言葉にすると全部同じになります。
変わったことを、思い出しておく
皮膚の変化が出たとき、直前に何かが変わっていることがあります。
- フードやおやつを替えた
- シャンプーを替えた、頻度を変えた
- 首輪や服を新しくした
- 散歩コースを変えた
- 敷物やベッドを替えた
- 引っ越した
- 薬を始めた
「そういえば」を思い出せるかどうかが、原因の絞り込みを大きく助けます。記録に一言残す習慣があると、あとから遡れます。
におい・フケ・べたつきも見る
見た目だけでなく、触ったときの感じも情報です。
- べたつく、逆にパサパサする
- フケが増えた
- においが変わった(酸っぱい、脂っぽい)
- 触ると熱を持っている
においは記録しにくいぶん、いちばん見落とされます。「いつもと違うにおいがする」と気づいたら、その日に一言残してください。
治療を始めたあとこそ、撮る
薬やシャンプーを始めると、よくなっているかどうかを毎日見ることになります。そして毎日見ていると、やはり分かりません。
始めた日に1枚。2週間後に1枚。これがあると、次の診察で「効いているかどうか」を、感覚ではなく並べて話せます。
ⓘ 一般的な情報の提供であり、診断や治療の助言ではありません。気になる症状があるときは、記録を持ってかかりつけの獣医師にご相談ください。
Wandary は記録に写真を添えられます。同じ場所を撮っておけば、経過ノートで月ごとに並びます。「よくなっているか」を感覚ではなく、並べて判断できます。