歩けなくなる前に、散歩を変えておく
距離を短くするのは負けではありません。行かなくなることのほうが、失うものが大きい。
シニアになると、散歩が変わります。
そして多くの家で、「行きたがらないから、行かない」という形に落ち着いていきます。これがいちばん、もったいない。
行かなくなると、さらに歩けなくなる
歩かないと筋肉が落ちます。筋肉が落ちると、さらに歩けなくなる。この循環に入ると、戻すのが難しくなります。
そして散歩は、運動だけのものではありません。
- においを嗅ぐことが、頭の刺激になります
- 日を浴びる
- 排泄のリズムが保たれる
- 外に出るという出来事自体が、一日にメリハリをつける
歩く距離が短くなっても、外に出る意味はほとんど減りません。
変えるのは、距離ではなく形
うちがやったのは、こういう変更でした。
- 距離を半分にして、回数を増やす。1回30分より、15分を2回
- においを嗅がせる時間を増やす。歩かせようとしない
- 坂と階段を避けるコースに変える
- 抱っこで公園まで行って、そこだけ歩く
- 途中で休む場所を決めておく
「歩かせる」から「連れ出す」に切り替える。これで、最後まで外に出られました。
抱っこで連れ出すのは、立派な散歩です
これは強くお伝えしたいところです。
歩けなくなっても、外の空気とにおいは届きます。カートでも、抱っこでも、いい。
うちの1匹目は、最後の数か月は歩けませんでした。それでも毎日、抱いて家のまわりを一周していました。あきらかに、その時間だけ表情が違いました。
滑らない床が、いちばん効く
散歩の話をしていますが、家の中の床のほうが、足腰に効いてきます。
フローリングで滑ると、そのたびに踏ん張ります。シニアの足腰には、これがかなりの負担になります。
- 滑り止めのマットを敷く。よく通る導線だけでいい
- 足裏の毛を切る。伸びていると滑ります
- 爪を伸ばしすぎない
うちは廊下とリビングにマットを敷いただけで、歩き方が変わりました。散歩の工夫より、こちらのほうが先かもしれません。
夏と冬は、別のものとして考える
シニアは暑さと寒さにどちらも弱くなります。
- 夏:時間帯より地面の温度。短くしていい
- 冬:朝いちばんは、体が動きにくい。少し遅らせる
季節で短くなるのは自然です。問題は、それが季節なのか、体力なのかが分からなくなることです。
去年の同じ月と、比べる
これがこの記事でいちばん伝えたいことです。
先月と比べても、季節が混ざって分かりません。比べるべきは去年の同じ月です。
- 去年の3月:1日30分、いつも通り
- 今年の3月:1日15分、途中で立ち止まる
この差が見えたら、それは季節ではありません。そして、それは相談する材料になります。
記録がないと、毎年「今年は寒いからね」で終わります。
歩き方の変化は、動画で
距離より先に、歩き方が変わることがあります。
- 後ろ足が流れる、ふらつく
- 片側をかばう
- 立ち上がるのに時間がかかる
- 段差の前で止まるようになった
言葉にしにくいので、10秒撮っておいてください。診察室では、たいてい元気に歩きます。
行きたがらない日は、休んでいい
最後に。
行きたがらない日に、無理に行く必要はありません。痛みがあるかもしれないし、単に気分かもしれない。
ただ、行きたがらない日が続いているなら、それは記録すべきことです。
「今日は行きたがらなかった」の一行が、2週間並んだとき。それは気分ではなく、変化です。
ⓘ 一般的な情報の提供であり、診断や治療の助言ではありません。気になる症状があるときは、記録を持ってかかりつけの獣医師にご相談ください。
Wandary は散歩の時間と元気度をワンタップで残せます。去年の同じ月と並べると、季節のせいなのか、体力の変化なのかが分かります。