目が見えにくくなってきた子の、部屋
家具を動かさないこと。これが、どんな道具よりも効きます。
見えにくくなっていることに、飼い主はなかなか気づけません。
慣れた家の中では、見えていなくてもかなり動けるからです。だから、気づくのはたいてい知らない場所に行ったときか、家具の配置を変えたときです。
行動に、先に出る
目そのものより、行動の変化が先に見えることがあります。
- 家具や壁にぶつかる
- 段差を踏み外す
- 暗いところで動きたがらない
- 呼ぶと反応するが、来る方向がずれる
- おもちゃを投げても追わなくなった
- 慣れた場所なのに、慎重に歩く
- 驚きやすくなった(近づくと、びくっとする)
「歳で動かなくなった」と思っていたら、見えていなかった。うちはこれを一度、取り違えました。
いちばん効くのは、家具を動かさないこと
対策として、これに勝るものはありませんでした。
犬は、家の中の配置を覚えています。見えなくても、覚えた地図の上を歩けます。
だから、
- 家具の配置を変えない
- 水入れ、寝床、トイレの位置を動かさない
- 床に物を置きっぱなしにしない
- ドアを半開きにしない(全開か、閉めるか)
最後のものは、うちで実際にぶつけた原因でした。半開きのドアの角は、見えていないと避けられません。
変えるなら、元気なうちに
配置を変える必要があるなら、見えているうちにやってください。
弱ってから変えると、その変化自体が大きなストレスになります。新しい地図を覚え直す余力が、その時期にはありません。
滑り止めのマットも、スロープも、同じです。先に置いておけば、元気なうちに覚えられます。
角を、なくす
ぶつかって困るのは、高さと角です。
- テーブルの角、家具の角にクッション材を貼る
- 階段には柵。上りより下りが危ない
- ベランダ、玄関、段差のある場所に柵
「落ちる」ことがいちばん怖い。ぶつかるのは打撲で済みますが、落ちるのは骨折になります。
音とにおいで、伝える
視覚が落ちたぶん、ほかの感覚が手がかりになります。
- 近づくときは、必ず声をかけてから触る。いきなり触ると驚いて噛むことがあります
- 部屋ごとににおいの目印を置く(アロマは避け、犬に安全なもので)
- 足音を立てて近づく
- 呼ぶときは、同じ言葉、同じ声のトーンで
驚かせないこと。これだけで、不安がかなり減ります。
散歩は、やめなくていい
見えにくくなっても、においを嗅ぐ楽しみは残っています。
- 同じコースを歩く。覚えている道のほうが安心します
- リードを短めに持って、障害物の前で止める
- 段差の前で、声をかける習慣をつける
- 人や犬の多い時間帯を避ける
うちは「段差だよ」と毎回声をかけるようにしたら、自分で足を上げるようになりました。
急いだほうがいいとき
見えにくさがゆっくり進むものばかりではありません。
- 急に見えなくなった
- 目が赤い、痛そうにしている、開けられない
- 白目が強く充血している
- 瞳の大きさが左右で違う
急な変化は、時間で結果が変わることがあります。待たずに連絡してください。
ぶつかった場所を、書いておく
最後に。
「今日、リビングのテーブルにぶつかった」
一行書いておくと、どこが危ないかが見えてきます。同じ場所が3回出てきたら、そこを直せばいい。
そして頻度が増えているなら、進んでいるということです。これは記録がないと分かりません。
ⓘ 一般的な情報の提供であり、診断や治療の助言ではありません。気になる症状があるときは、記録を持ってかかりつけの獣医師にご相談ください。
Wandary はひとこと日記に一行残せます。どこでぶつかったかが数回並ぶと、直すべき場所がはっきりします。