耳が聞こえにくくなってきたとき
「呼んでも来なくなった」は、頑固になったのではないかもしれません。
シニアになって、呼んでも来なくなることがあります。
多くの飼い主が、最初は「頑固になった」「無視している」と思います。うちもそう思っていました。
実際は、聞こえていませんでした。
気づきにくい理由
目と違って、耳は見た目に変化が出ません。そして犬は、振動やにおい、空気の動きでかなり補います。
だから、
- 玄関のドアが開けば、振動で気づく
- 人が動けば、気配で分かる
- 冷蔵庫を開ければ、においで来る
「ごはんのときは飛んでくるのに、呼んでも来ない」のは、無視しているのではなく、別の感覚で気づいているだけかもしれません。
確かめ方
正確な検査は病院でしかできませんが、手がかりは家で取れます。
- 見えていない位置から、手を叩いてみる(振動が伝わらないように、離れて)
- 寝ているときに、近づいても気づかない
- 大きな音に驚かなくなった(掃除機、雷、インターホン)
- 呼びかけへの反応が、片側からだけ鈍い
驚かなくなったこと自体が、サインです。「最近落ち着いたな」と思っていたら、聞こえていなかった、ということがあります。
危ないのは、外です
聞こえにくくなって、いちばん困るのは散歩中です。
- 車や自転車の接近に気づかない
- 呼び戻しが効かない
- 後ろから来た人や犬に、驚いて反応する
リードは必ず。そして短めに持つ。呼べば戻る、が通用しなくなっていることを前提にしてください。
うちは、それまでノーリードで遊ばせていた場所も、やめました。
合図を、目と振動に移す
これがいちばん実用的な対策でした。
聞こえているうちに、手の合図を教えておく。
- 「おいで」に、手を振る動作をセットにする
- 「おすわり」に、手の動きをつける
- 床を軽く踏んで、振動で呼ぶ
- 暗いところでは、ライトを点滅させる
聞こえるうちに始めておくと、聞こえなくなってもそのまま使えます。これは早いほどいい。
驚かせない
聞こえていない子は、近づかれても気づきません。
そして急に触られると、びっくりして噛むことがあります。これは性格が変わったのではなく、驚いているだけです。
- 寝ているときは、いきなり触らない
- 視界に入ってから触る
- 足音や振動で、近づくことを伝える
- 家族全員、とくに子どもに教えておく
「噛むようになった」の原因が、ここにあることがあります。
治せるものが混じっていることがある
加齢によるものばかりではありません。
- 耳の中の炎症や、汚れ
- 耳の中にできたもの
- 薬の影響
耳をしきりに掻く、頭を振る、においがする、耳の中が汚れている。こういうものがあるなら、聞こえにくさと関係しているかもしれません。
「歳だから」で止めずに、一度診てもらってください。
呼び方を、変えなくていい
最後に。
聞こえなくなっても、声をかけ続けてください。
届いていないかもしれません。それでも、触れる前に声をかける習慣は残しておいたほうがいい。振動や気配は伝わりますし、こちらの落ち着きも伝わります。
そして、いつから反応が変わったかを、一行残しておいてください。進み方が分かります。
ⓘ 一般的な情報の提供であり、診断や治療の助言ではありません。気になる症状があるときは、記録を持ってかかりつけの獣医師にご相談ください。
Wandary はひとこと日記に一行残せます。「呼んでも来なかった」が並びはじめた時期が、あとから見えます。