薬が増えていくときの、管理
1種類なら覚えていられます。3種類を朝晩になった時点で、記憶では無理になります。
シニアになると、薬が増えます。
心臓、関節、腎臓、皮膚。それぞれ別の薬で、飲ませる時間も回数も違う。そしてある日、こうなります。
「朝の分、あげたっけ」
記憶で管理できるのは、1種類まで
これは実感です。
1種類を1日1回なら、覚えていられます。2種類を朝晩にした時点で、あやしくなります。3種類になると、まず無理です。
毎日同じことを繰り返す作業は、記憶の中で全部同じ日になります。昨日の朝と今日の朝が、区別できなくなる。
二重投薬のほうが、怖いことがある
多くの人が心配するのは飲み忘れですが、危ないのは二重に飲ませるほうです。
とくに家族で分担しているとき。
- お互いに「あげた」と思っている → 飲み忘れ
- お互いに「まだだ」と思っている → 二重投薬
分からなくなったら、飲ませる前に病院に電話してください。「たぶん大丈夫」で足すのは、いちばん危ない。
記録するのは、あげた人
ルールはこれだけです。
- あげた人が、その場で押す
- 飲ませた直後に押す(飲ませる前だと、吐き出したときにずれます)
- 押していないものは、やっていないものとして扱う
最後のルールが効きます。曖昧なときに、確認しなくて済むからです。
ピルケースは、補助として使う
1週間ぶんの仕切りがあるケースは便利です。ただし、それだけに頼らないでください。
- 仕切りが空 = 飲ませた、とは限りません(こぼした、吐き出した)
- 誰が入れたか分からない
- 多頭だと、どの子のぶんか混ざります
ケースは配薬の道具、記録は別に持つ。この2つは役割が違います。
効いているかどうかも、残す
薬は、飲ませて終わりではありません。次の診察で必ず聞かれます。
- 始めた日
- 症状が変わった日
- 副作用らしきものが出た日
「たぶん効いています」と「2週間目から、咳が週3回から週1回になりました」では、その後の判断がまったく変わります。
そして副作用らしきものは、とくに大事です。下痢、食欲不振、ふらつき。薬を始めた時期と重なっていないかは、記録がないと確かめられません。
残量を、数える習慣
地味ですが、これが効くのは連休と年末年始です。
病院が長く閉まる期間に薬が切れると、どうにもなりません。
2週間前に残量を数える。これを習慣にしておくと、慌てずに済みます。シニアで薬が増えているなら、なおさらです。
飲ませ方も、書いておく
薬が増えると、飲ませ方も1種類ずつ違います。
「これはちゅーるに包む」「これは苦いから、カプセルに入れてもらった」「これは食後」
書いておかないと、家族が代われません。そして自分も忘れます。
飲ませられないなら、言っていい
最後に、これを書いておきます。
「飲ませられません」と先生に伝えていいです。
剤形を変えられることがあります。粉を錠剤に、錠剤を液体に、味のついたものに、回数の少ないものに。
飲ませられない薬は、効きません。遠慮して黙っているほうが、治療が遅れます。
そして飲めなかった日を記録しておくと、それ自体が相談の材料になります。「週に2回は失敗しています」と言えれば、先生も対応を考えられます。
ⓘ 一般的な情報の提供であり、診断や治療の助言ではありません。気になる症状があるときは、記録を持ってかかりつけの獣医師にご相談ください。
Wandary はお薬ごとに時刻のリマインダーを出し、飲ませた記録をその場で残せます。何種類あっても、誰が飲ませても、同じところに積み上がります。