病院を嫌がる子と、どう通うか
嫌がるから行かない、がいちばん困ります。行きやすくする工夫のほうが、しつけより効きました。
病院に着いた瞬間、足を踏ん張って動かなくなる。待合室で震えが止まらない。診察台に乗せると、別の子のようになる。
うちにも、そういう子がいました。そして正直に言うと、そのせいで通院が遅れたことがあります。
嫌がるから行かない。これがいちばん困ります。
嫌いになるのは、当然です
病院で起きることを、犬の側から並べてみます。
- 知らない場所に連れていかれる
- 知らない人に押さえられる
- 痛いことをされる
- 他の犬のにおいと、鳴き声がする
- 飼い主が緊張している
これで好きになるほうが難しい。そして一度嫌になると、駐車場に入った時点で分かるようになります。
いちばん効いたのは、何もない日に行くこと
うちで効果があったのは、これでした。
病院に、何もしない日に寄る。
- 体重を測るだけ
- 受付で挨拶して帰る
- おやつをもらって帰る
病院が「痛いことをされる場所」だけでなくなる。これだけで、次の反応が変わります。
多くの病院は、体重測定だけなら快く応じてくれます。「慣らしたいので」と伝えれば、たいてい協力してくれます。
待合室を、避ける
これは病院に相談すれば済むことです。
- 受付だけ済ませて、呼ばれるまで車で待つ
- 空いている時間帯を聞いて、そこに予約する
- キャリーに布をかける(視界を切ると落ち着きます)
うちは「診察の準備ができたら電話ください」とお願いして、車で待っていました。待合室での30分が、診察室での暴れ方を決めていました。
キャリーを、嫌な合図にしない
キャリーを出した瞬間に逃げるなら、キャリー自体が「病院の合図」になっています。
- 普段から部屋に置いておく(扉を開けたまま)
- 中でごはんを食べさせる
- 病院以外にも使う(車で公園に行くなど)
「キャリー=病院」でなくなるだけで、出発の時点のストレスが減ります。
飼い主が、先に緊張しない
これは自分への戒めでもあります。
犬は、飼い主の状態をよく見ています。待合室でこちらが硬くなっていると、それが伝わる。
- 抱きしめすぎない
- 声のトーンを変えない(高い声で必死になだめると、逆に不安が伝わります)
- 落ち着いているときに、静かに褒める
先生に、先に伝えておく
これも有効でした。
「この子は病院が苦手です」と最初に伝えておく。そうすると、
- 診察台に乗せず、床で診てくれることがある
- 押さえ方を変えてくれる
- 時間をかけてくれる
言わないと、伝わりません。
口輪は、悪いものではない
痛みがあると、ふだん噛まない子でも噛みます。
口輪やエリザベスカラーを勧められたら、それは安全のためです。飼い主が傷つくのも、先生が傷つくのも、結果的にその子にとってよくありません。
事前に家で慣らしておくと、当日のストレスが減ります。
それでも無理なときは、相談する
どうしても診察が成立しない子もいます。そのときは、そのこと自体を先生に相談してください。
- 落ち着かせる薬を、通院の前に飲ませるという方法があります
- 往診に対応している病院を紹介してもらえることがあります
「うちの子は病院が無理だから」で通院をあきらめないでください。方法があることがあります。
どの通い方が合ったかを、残す
最後に記録の話を。
「車で待ったら落ち着いていた」「午前中の早い時間は空いていた」「床で診てもらえた日は暴れなかった」
こういうことは、その場では覚えていても、半年後には消えます。
通院の記録に一行足しておくだけで、次の通院の組み立てが変わります。
ⓘ 一般的な情報の提供であり、診断や治療の助言ではありません。気になる症状があるときは、記録を持ってかかりつけの獣医師にご相談ください。
Wandary は通院の記録にメモを添えられます。どの通い方で落ち着いていたかを残しておくと、次の通院の組み立てが変わります。