かかりつけを決めるときに、見ているところ
腕の良し悪しは飼い主には分かりません。だから、分かるところで選びます。
「いい病院をどう選べばいいですか」とよく聞かれます。
正直に言うと、医療の腕を飼い主が判断するのは、ほぼ不可能です。専門的すぎて、比べようがありません。
だから私は、自分に分かるところだけで選ぶようにしています。
① 説明の仕方
これがいちばん大きいと思っています。
- なぜその検査が必要なのかを説明してくれるか
- 選択肢を複数出してくれるか(やらない、という選択も含めて)
- 質問したときに、嫌そうな顔をしないか
- 分からないことを、分からないと言えるか
最後のものは、実はいちばん信頼できる指標でした。「ここから先は専門の先生のほうがいい」と言える人は、経験上、信用できました。
② お金の話が、透明かどうか
- 検査や処置の前に、金額の見通しを言ってくれるか
- 明細が出るか
- 「だいたいいくらですか」と聞いたときに、答えてくれるか
動物医療は自由診療です。同じ処置でも病院で金額が違います。だからこそ、先に言ってくれるかどうかが効きます。
③ 通える距離にあるか
これは軽く見ないほうがいい。
遠い名医より、近いかかりつけです。理由は単純で、通う回数が違うからです。
- 薬をもらいに行く
- 経過を見せに行く
- 何かあったときに、すぐ行ける
片道1時間の病院には、迷ったときに行きません。そして「迷ったときに行けるかどうか」が、いちばん大事な場面で効いてきます。
④ 夜間・時間外にどうなるか
これは最初に聞いておいてください。
- 時間外は診てもらえるのか
- ダメな場合、どこを紹介してくれるのか
- 電話相談はできるのか
元気なうちに聞いておくと、夜中に困りません。
⑤ その子が、どう反応するか
意外と大事です。
病院を極端に嫌がるかどうかは、病院によって違います。扱い方、声のかけ方、待たせ方。うちも、同じ子が病院によってまったく違う反応をしました。
嫌がる病院だと、通うのが億劫になります。そして億劫になると、行かなくなります。
見ても分からないもの
逆に、判断材料にしにくいものもあります。
- 口コミの星の数。書く人が偏ります。そして多くは待ち時間と接客の話です
- 設備の新しさ。あるに越したことはないが、使いこなせるかは別
- 混んでいるかどうか。人気と腕は必ずしも一致しません
専門と、かかりつけを分けてもいい
大きな病気が見つかったとき、専門の病院にかかることがあります。
そのときも、かかりつけは残しておいてください。日々の相談、薬の管理、予防。この役割は別です。
「かかりつけ+専門」の二本立てが、結果的にいちばん動きやすい形でした。
変えるのは、悪いことではない
合わないと感じたら、変えていいと思っています。
そしてそのとき、これまでの検査結果や記録を持っていけると、新しい病院での初診がまったく違います。頼めば、コピーを出してもらえることがあります。
病院は変えられますが、その子の過去は変えられません。持ち歩ける形にしておいてください。
ⓘ 一般的な情報の提供であり、診断や治療の助言ではありません。気になる症状があるときは、記録を持ってかかりつけの獣医師にご相談ください。
Wandary は通院の記録を病院ごとに残せます。かかりつけと専門の病院を使い分けていても、その子の履歴は1本にまとまります。