家族で世話を分けるときの、最小の共有
誰かがやっているだろう、で二重になる。誰もやっていない、で抜ける。分担には記録が要ります。
ひとり暮らしで飼っているなら、記録は自分のためだけのものです。
家族がいると、話が変わります。
- お互いにやったと思っている → 抜ける
- お互いにまだだと思っている → 二重になる
とくにごはんと薬で、これが起きます。
ごはんの二重は、意外と多い
うちで実際にあったのは、朝ごはんが2回出た日です。
早く出かける家族があげて、あとから起きた家族があげる。犬は当然、2回とも食べます。そして誰も「もうあげた?」と確認していませんでした。
これが続くと、体重が増えます。そしてなぜ増えたのかが分かりません。
共有するのは、3つだけでいい
全部を共有しようとすると、かえって続きません。分担で本当に必要なのは、この3つです。
- ごはん(あげたか)
- 薬(飲ませたか)
- 排泄(外でしたか、何回か)
散歩の時間や、細かい様子までは要りません。「重複するとまずいもの」だけを共有すれば足ります。
場所を1つにする
紙でもアプリでも、全員が同じものを見ていることがいちばん大事です。
- 冷蔵庫のカレンダー
- 共有のメモアプリ
- 記録アプリ
口頭の申し送りは、必ず消えます。「あげておいたよ」と言われた記憶は、翌日には昨日のものと混ざります。
やった人が、その場で押す
ルールはこれだけです。
- やった人が押す(他の人に頼まない)
- やった直後に押す(あとでまとめない)
- 押していないものは、やっていないものとして扱う
最後のルールが効きます。曖昧なときに確認しなくて済むからです。
押し忘れは、責めない
ここは実感として大事なところです。
押し忘れを責めると、記録そのものが嫌われます。そして家族がやらなくなります。
押し忘れがあったら、押しやすくする工夫を考えてください。置き場所、タイミング、押す項目の数。「もっと気をつける」では直りません。
気になったことは、誰が気づいてもいい
事実の共有だけでなく、気づきの共有も効きます。
- 「今日、散歩の途中で止まった」
- 「ごはんを半分残した」
- 「夜、咳をしていた」
別々の人が別々の日に気づいたことが、一列に並ぶと、はじめて傾向になります。
ひとりの記憶では「たまたま」で終わることが、3人ぶん並ぶと「続いている」に変わります。
病院に行く人が、全員でなくてもよくなる
これがいちばん実務的な効果かもしれません。
診察に行けるのは、たいてい家族のひとりです。そしてその人が、家で起きたことを全部知っているとは限りません。
記録が共有されていれば、行く人が画面を見せるだけで足ります。「妻が言うには、最近……」という伝聞が要らなくなります。
世話をしない家族にも、見えていていい
これは副次的な効果です。
記録を見られるようにしておくと、世話をしていない家族にも状況が伝わります。
「最近あまり食べていない」が、言葉ではなく画面で見える。心配の共有ができると、通院の判断も早くなります。
ひとりで抱えないために
正直なところ、世話は偏ります。たいてい誰かひとりに寄ります。
記録を共有することは、作業を分けることではなく、状況を分けることです。
「うちの子のことを知っているのが自分だけ」という状態を、少しずつ崩しておく。これは、何かあったときにいちばん効きます。
ⓘ 一般的な情報の提供であり、診断や治療の助言ではありません。気になる症状があるときは、記録を持ってかかりつけの獣医師にご相談ください。
Wandary の記録は iCloud に自動で保管されます。同じ Apple ID の端末なら同じ記録が見えるので、誰が押したものかを気にせず積み上げられます。