聞きたいことは、その場では出てきません
診察室を出てから思い出す。防ぐ方法は、思いついたときに一言だけ残しておくことだけです。
病院を出て、駐車場に着いたあたりで思い出す。「あ、あれを聞き忘れた」。
一度や二度ではないと思います。そして次の診察までの数週間、その疑問を抱えたまま過ごすことになります。
なぜ診察室では出てこないのか
忘れっぽいからではありません。条件が悪すぎるのです。
診察は短時間で進みます。先生の説明を聞いて、内容を理解して、うなずいて。その処理で頭がいっぱいのところに、自分から質問を思い出す余裕はなかなか残りません。
そして不安は夜に湧くものです。眠れない夜に「これって大丈夫なんだろうか」と考えたことも、昼間の明るい診察室では薄れています。思い出せないのは自然なことです。
整った質問文にしなくていい
対策はひとつだけです。思いついた瞬間に、一言だけ書いておく。
このとき、ちゃんとした質問文にしようとしないことが大事です。
- ✕ 「夜間に乾いた咳が出るのですが、これは心臓の問題の可能性がありますか」
- ○ 「夜だけ咳」
後者で十分です。診察室でこのメモを見れば、そのときの記憶は戻ってきます。整えようとすると書くのが億劫になって、結局書かなくなります。
聞くことは3つまでに絞る
たくさん書けたら、診察の前に優先順位をつけておきます。
限られた時間で10個聞こうとすると、どれも浅い答えになりがちです。本当に聞きたい3つに絞ったほうが、ひとつずつ具体的な答えが返ってきます。残りは次回に回せばいい。
聞けたらチェックを入れる
聞き終えたものに印を付けていくと、会計を待つあいだに「まだ聞けていないもの」がひと目で分かります。受付に戻って一言聞くくらいなら、たいていの病院では嫌がられません。
聞けなかったものは消さずに残しておけば、次の通院にそのまま持ち越せます。
家族が連れて行く日ほど、効きます
自分が付き添えず、家族に頼む日。ここでメモがいちばん働きます。
口頭で「これとこれを聞いておいて」と伝えると、たいてい半分は抜けます。画面を見せて渡せば、聞くべきことも、先生の答えも、そのまま持ち帰ってもらえます。
書いておくと役に立つ、3つの型
何を書けばいいか迷ったら、この3つのどれかに当てはまるかで考えると絞りやすくなります。
- 症状のこと — 「夜だけ咳」「うんちがゆるいのは続いていいのか」
- 暮らしのこと — 「散歩は行っていいか」「シャンプーはいつから」「この薬を飲んでいる間、食べさせて困るものは」
- これからのこと — 「よくなるまでどのくらいか」「どうなったら再受診か」
見落とされがちなのが3つ目です。どうなったらまた連れて行くべきかをその場で聞いておくと、家に帰ってから迷わずに済みます。
「聞いてもいいのかな」と迷うこと
費用のこと、検査を受けるかどうか、別の病院の意見も聞きたいということ。言い出しにくく感じますが、どれも聞いていいことです。
とくに費用は、あとから困るくらいなら先に確認したほうがお互いにとって良い話です。「だいたいどのくらいかかりますか」と一言メモしておけば、切り出しやすくなります。
ⓘ 一般的な情報の提供であり、診断や治療の助言ではありません。気になる症状があるときは、記録を持ってかかりつけの獣医師にご相談ください。
Wandary には「伝えたい・聞きたいこと」をメモしておく場所があります。夜中に気づいたことも、その場で一行だけ残しておけば通院ノートに並びます。聞けたものはチェックを入れて完了にできます。